放射線について
核兵器の恐怖感からか、我々は必要以上に放射線について恐れていました。
しかし、放射線は自然界にも存在し、我々も日常的に放射線を浴びながら生活しており、全く放射線のない生活活動はありえないのです。
最近の研究で、この放射線を浴びる事で健康になる「放射線ホルミシス効果」が注目を集めています。とはいえ、いまだ全てが解明された訳ではなく、未知数の部分もたくさんあります。
そこで、現在の放射線研究の結果を参考にしながら、安全な範囲で放射線と付き合って行きたいと考えます。
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直線仮説
放射線は少量でも危険とする「直線仮説」。今までの放射線に対する危険は、この仮説を元に謳われています。
しかし、放射線研究が進むにつれ、この仮説では説明のつかない事象の方が多くなってきました。
玉川温泉とガンの発生率
自然放射線量は地域によって違います。玉川温泉や三朝温泉などは、自然放射線量の高い地域ですが、この地域の人たちのガンの発生率は、全国平均よりも低いのです。
放射線を浴びればガンになるという直線仮説的な考え方では、説明できない具体的な例でしょう。
現在では、ある一定量の範囲ならば、放射線は浴びた方が良いという考え方が「微量放射線ホルミシス効果」の考え方なのです。
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法の定める放射線量 |
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日本の法律では、年間に浴びる放射線量を、国際放射線防護委員の防護基準によって定めています。根拠は「直線仮説」です。
自然界にある放射線(宇宙線を含む)で1mSv(ミリシーベルト)。レントゲンなどの人工放射線で同じく1mSv、合計で年間2mSv以下にしようと定めています。
また、放射線技師などは、年間50mSv(50,000μSv)と定められ、国際線のパイロットには、宇宙線の被爆量を年間5mSv以下にすると定められています。
ホルミシス効果を唱えたラッキー博士は、現在の放射線量の100倍を浴びなければならないほど、現代人は放射線の欠乏状態にあると指摘していまが、どれくらいの放射線を浴びれば危険であるかも知っておかなければいけないでしょう。
一度に受ける放射線量による危険性
リンパ球の減少 |
250mSv(ミリシーベルト)
=250,000μSv |
吐き気、全身倦怠、著しいリンパ球の減少 |
1,000mSv
=1,000,000μSv |
30日以内に50%死亡 |
4,000mSv
=4,000,000μSv |
100%死亡 |
7,000mSv
=7,000,000μSv |
上に挙げた数値は一度に短期間で浴びると危険とされている数値です。ちなみに、レントゲン撮影でのX線は0.05mSv(50μSv)、歯のX線検査で3mSv(3,000μSv)、テレビからも0.002mSv(2.0μSv)の放射線の影響を受けています。 |